試料ごとに色分けすることができる赤色の2Xサンプルバッファー

SDS-PAGEでは泳動するタンパク質試料の電荷を最適な状態にするため、Tris-HClバッファー、グリセロールおよび界面活性剤のSDSが含まれたサンプルバッファーを使用します¹⁾。2X SDS-PAGE サンプル緩衝液フェノールレッド(1)は、泳動の進行具合を確認する色素にフェノールレッドを使用した、赤色のSDS-PAGE用サンプルバッファーです²⁾。色素にブロモフェノールブルーを使用している青色の2Xサンプルバッファーと合わせて使用することで試料を色分けし、取り違えを防ぐことができます (図)。また、泳動槽にゲル板を2枚セットする際、向かい側と手前側のサンプルバッファーの色を変えることで、同色のサンプルが重ならずアプライ箇所が見やすくなるという利点があります。
泳動サンプルを作成する際は試料と1を1:1で混合しますが、1に還元剤は含まれていません。そのため、必要に応じて2-メルカプトエタノールやDL-ジチオトレイトールなどの還元剤を使用直前に添加します。

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引用文献

• 1) Cleavage of Structural Proteins during the Assembly of the Head of Bacteriophage T4
  • U. K. Laemmli, Nature 1970, 227, 680.
• 2) Native SDS-PAGE: high resolution electrophoretic separation of proteins with retention of native properties including bound metal ions
  • A. B. Nowakowski, W. J. Wobig, D. H. Petering, Metallomics 2014, 6, 1068.

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