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温和な条件下での抗体溶出に適したプロテインAアガロース
プロテインAは、Staphylococcus aureus (黄色ブドウ球菌)の細胞壁に存在するタンパク質1)で、ヒト、ウサギ、マウス、ウシなど様々な動物種のIgGのFc領域に特異的に結合します2)。共有結合法によりプロテインAをアガロース樹脂に結合させたプロテインAアガロースは、抗体の精製や免疫沈降法に利用することができます。プロテインAアガロースを用いた抗体精製では、通常抗体溶出にpH 2.5-3.0の酸性緩衝溶液を用います。しかし従来のプロテインAアガロースでは溶出時に抗体が酸変性を起こし、高次構造が変化します。その結果凝集が起こる可能性があり、失活する抗体もあるといった問題点があります。弊社のプロテインAアガロース (1)は遺伝子改変を行ったプロテインA変異体を用いており、図1で示したように、多くの抗体が酸変性を起こさない温和な条件 (pH 4.0)でほとんどの抗体を溶出することが可能です。
図1. 1を用いたヒトIgGの精製 ほとんどの抗体がpH 4.0で溶出される
図2. 他社プロテインAアガロースを用いたヒトIgGの精製
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引用文献
- 1) Use of staphylococcal protein A as an immunological reagent
- 2) Staphylococcal protein A consists of five IgG-binding domains