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ジフルオロメチルアリールの合成に用いられるエステル
2,2-ジフルオロ-2-(トリメチルシリル)酢酸エチル(1)は,芳香環化合物にジフルオロメチル基を導入する試薬として用いられます。ヨウ化銅およびフッ化セシウム存在下,ハロゲン化(ヘテロ)アリールに1を作用させると2-アリール-ジフルオロ酢酸エステル2aおよび2bが得られます。これを加水分解および脱炭酸させることで,ジフルオロメチルアリール体が得られます1)。また,ピリジン誘導体を基質に用いた場合,フッ化カリウムと水を作用させることで,1工程でジフルオロメチル化体が得られます2)。ジフルオロメチル基は高い脂溶性と電子求引性をもつばかりでなく,水素結合のドナーとしても挙動するといわれているため,医薬品および農薬研究で注目されています。そのため,1は効率的にジフルオロメチル基を構築するツールとして,今後の利用が期待されます。
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文献
- 1) A New Method for Aromatic Difluoromethylation: Copper-Catalyzed Cross-Coupling and Decarboxylation Sequence from Aryl Iodides
- 2) An Efficient Route to Difluoromethylated Pyridines