三次元（3D）構造の共有結合性有機構造体（COF）や多孔性高分子は，高い比表面積や熱安定性から触媒やガス吸蔵・分離などへの応用が期待されています。COFとは，共有結合により形成された軽元素からなる二次元または三次元の網目状の結晶性化合物を指します1,2)。
Yaghiらはテトラキス(4-アミノフェニル)メタン（1）とテレフタルアルデヒドの脱水縮合により三次元のCOFを合成しました3)。1の四面体構造により，得られたCOFはダイヤモンド構造をとることが報告されています。
また，四面体構造のビルディングブロックであるテトラキス(4-エチニルフェニル)メタン（2）やテトラキス(4-ブロモフェニル)メタン（3）は3D構造の多孔性高分子の合成に適しています。これまでに，クリック反応4,5)やカップリング反応4,6)による2や3を用いた多孔性高分子の合成が多数報告されています。
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3D構造の共有結合性有機構造体(COF)や多孔性高分子の合成に有用な四面体ビルディングブロック
No.183(2020/04発行)
文献
- 1)Chemistry of Covalent Organic Frameworks
- 2)Covalent Organic Frameworks: Chemistry beyond the Structure
- 3)A Crystalline Imine-Linked 3-D Porous Covalent Organic Framework
- 4)High Surface Area Networks from Tetrahedral Monomers: Metal-Catalyzed Coupling, Thermal Polymerization, and “Click” Chemistry
- 5)A “click-based” porous organic polymer from tetrahedral building blocks
- 6)Targeted Synthesis of a Porous Aromatic Framework with High Stability and Exceptionally High Surface Area
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