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細胞内活性酸素種(Intercellular Reactive Oxygen Species; ROS)は主にミトコンドリアから産出されています。ROSは生体内の脂質、タンパク質などと反応してこれらの機能を阻害し、酸化ストレスを与えるとされています。生物における酸化ストレスは細胞死を誘導し、加齢、発癌、神経変性疾患など様々な病理現象に関わっています。
ROS検出アッセイキットにはROS検出に適した蛍光プローブであるDCFH-DAが入っており、容易にROSの検出が可能です。本キットには、96ウェルマイクロプレートアッセイでは1枚分、1 × 106 cells/mLの細胞を用いたフローサイトメトリー解析では1 mL分を想定した容量が入っています。Reaction Dyeは細胞種によって濃度を変えて使用可能です。
利用例1:蛍光顕微鏡を用いてHeLa細胞内ROSの観察
- HeLa細胞を96ウェル細胞培養プレートで80%コンフルエントになるまで培養する。
- 培地を取り除き、1 × Reaction Dyeを加えて37°Cで30分間反応させる。
- 蛍光顕微鏡を用いて緑色蛍光で染色されたROSを観察する。
利用例2-1:プレートリーダーを用いてROS促進剤とROS阻害剤で処理したNIH-3T3細胞のROS産出の比較
- NIH-3T3細胞を96ウェル細胞培養プレートで80%コンフルエントになるまで培養する。
- 培地を取り除き、一部の細胞にはROS促進剤を添加し、37°Cで一晩培養する。
- ROS促進剤で処理された細胞の一部にROS阻害剤を添加し、37°Cで30分間反応させる。
- すべての細胞に1 × Reaction Dyeを添加し、37°Cで30分間反応させる。
- プレートリーダーを用いてROSの産出を測定する。
利用例2-2:フローサイトメーターを用いてROS促進剤で処理したNIH-3T3細胞のROSの産出の比較
- NIH-3T3細胞を105 cells/mLで播種し、80%コンフルエントになるまで培養する。
- 一部の細胞にROS促進剤Erastinを終濃度1 mMとなるように添加し、37°Cで一晩培養する。
- 細胞を回収し、1 × Reaction Dyeを加え、37°Cで30分間反応させる。
- フローサイトメーターを用いてROSの産出を確認する。
図3. フローサイトメーターによるNIH-3T3細胞でのROS検出
促進剤Erastinの処理によりROSの産出が増加したことが確認された。