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TCI反応実例:縮合反応によるβ-ラクタムの合成

2,2'-ジピリジルジスルフィドを用いた縮合反応によるβ-ラクタムの構築をご紹介します。

使用した化学品

実施手順

3-アミノ-3-フェニルプロピオン酸(463 mg,2.80 mmol)のアセトニトリル(28 mL)懸濁液に室温で2,2'-ジピリジルジスルフィド(740 mg,3.36 mmol)とトリフェニルホスフィン(881 mg,3.36 mmol)を加えた。この混合物を撹拌下に還流で3時間加熱した。反応混合物を減圧濃縮し,残分をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:エチルエーテル=1:1)で精製することで,4-フェニル-2-アゼチジノン(250 mg,収率56%)が白色結晶として得られた。

実施者コメント

(1) 反応溶液はTLC (ジクロロメタン:ジエチルエーテル=1:1, Rf = 0.35)でモニタリングした。

(2) この反応条件はCorey-Nicolaouマクロラクタム化と呼ばれている。

分析データ

4-フェニル-2-アゼチジノン

1H NMR (400 MHz, CDCl3); δ 7.27 – 7.38 (m, 5H), 6.47 (br s, 1H), 4.70 (dd, 1H, J = 2.4, 5.2 Hz), 3.41 (ddd, 1H, J = 2.4, 5.2, 14.8 Hz), 2.84 (dd, 1H, J = 2.0, 14.8 Hz).

13C NMR (101 MHz, CDCl3); δ 168.2, 140.1, 128.8, 128.2, 125.6, 50.3, 47.9.

先行文献

その他の参考文献

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