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高効率や高安定性を実現するペロブスカイト太陽電池向けホール輸送材料 TOP-HTM-α2
TOP-HTM-α2は、ペロブスカイト太陽電池 (PSCs)向けホール輸送材料 (HTM)として開発されました1)。MAPbI3をペロブスカイト層としたペロブスカイト太陽電池では、TOP-HTM-α2を使用することで、HTMとしてよく知られるSpiro-OMeTADを用いた素子と同等の変換効率が得られました。特に、Spiro-OMeTADの場合と異なり、添加剤を加えない素子でも添加剤を加えた素子と類似の優れた変換効率と、添加剤を加えたSpiro-OMeTADの素子よりも高いデバイス安定性を示すことが特徴です。加えて最近では、トリプルカチオンのペロブスカイト層を用いた素子において、添加剤を含むTOP-HTM-α2を用いた素子が高い変換効率を示すことが報告されました2)。中でも、低沸点のジクロロメタンをスピンコート溶媒として用いた場合に、Spiro-OMeTADの素子の18.85%を上回る20.18%の変換効率を実現しました。これは、より均一なフィルム表面との関連が示唆されています。また、FAPbI3をペロブスカイト層とする素子においても、添加剤を加えないTOP-HTM-α2を用いた素子で高い変換効率とその安定性が報告されています3)。このように、TOP-HTM-α2は様々なペロブスカイト太陽電池素子においてHTMとして有望であり、ペロブスカイト太陽電池の研究や産業化への貢献が期待されます。
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引用文献
- 1) Additive-free, Cost-Effective Hole-Transporting Materials for Perovskite Solar Cells Based on Vinyl Triarylamines
- 2) An Alternative to Chlorobenzene as a Hole Transport Materials Solvent for High-Performance Perovskite Solar Cells
- 3) Experimental investigation of additive free-low-cost vinyl triarylamines based hole transport material for FAPbI3-based perovskite solar cells to enhance efficiency and stability
