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高活性で安定なトリフルオロメチル化剤 : 梅本試薬II
梅本試薬として知られるS-(トリフルオロメチル)ジベンゾチオフェニウム塩の2,8-位をフッ素原子で置換した誘導体は,梅本試薬II (1) と呼ばれており,梅本試薬に比べより強力な求電子的トリフルオロメチル化剤です。例えば塩基性条件下,β-ジカルボニル化合物に1を作用させると速やか反応が進行し,対応するトリフルオロメチル化体を与えます。また,塩基および触媒量の銅塩存在下,1と末端アルキンを反応させると触媒的なトリフルオロメチル化が可能です。さらに1は,インドール,チオール,ホスフィンといった各種求核剤とのトリフルオロメチル化にも用いることができます。1は安全に扱える固体状のトリフルオロメチル化剤であり,製薬分野などでの利用に期待がもたれます。
文献
- Powerful, Thermally Stable, One-Pot-Preparable, and Recyclable Electrophilic Trifluoromethylating Agents: 2,8-Difluoro- and 2,3,7,8-Tetrafluoro-S-(trifluoromethyl)dibenzothiophenium Salts