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meso-アジリジンの非対称化反応に有用な光学活性イミダゾリン-リン酸触媒
イミダゾリン骨格とビナフチル骨格から構成される1は,中村らが開発した光学活性リン酸誘導体であり,対称アジリジン誘導体のエナンチオ選択的非対称化反応の触媒として用いることができます。触媒量の1およびカルシウムメトキシドとモレキュラーシーブ存在下,N-2-ピリジルスルホニル基が置換した対称アジリジン(2)にトリメチルシリルイソチオシアナート(TMSNCS)を作用させると,良好なエナンチオ選択性で光学活性なtrans-β-チオシアナートを与えます。この反応は,1のイミダゾリン環上の窒素原子と,2の2-ピリジルスルホニル基上の酸素原子と窒素原子がカルシウムカチオンに配位結合した八面体錯体を経由して進行すると推測されています。得られた生成物は,光学活性なβ-アミノチオールやβ-アミノスルホン酸に変換できるため,タウリン類縁体をはじめとする生理活性物質の合成への利用が期待されます。
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文献
- Desymmetrization of meso-Aziridines with TMSNCS Using Metal Salts of Novel Chiral Imidazoline−Phosphoric Acid Catalysts