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C-H結合活性化を経由する複素芳香環のトリフルオロメチル化反応

ビス(トリフルオロメタンスルフィン酸)亜鉛(II)二水和物（1）は，複素芳香環をトリフルオロメチル化することが可能であり，Baranらによって報告されました^1-3)。1 はこれまでのトリフルオロメチル化剤に比べ空気中で安定であることに加え，高い反応性を示します。この反応では，複素芳香環上のC-H結合はラジカル中間体経由で活性化されます。さらに，本反応は水溶媒だけでなく，細胞溶出液やウーロン茶のような不純物を含む水溶液中でも遜色なく反応が進行します。その為，1 はバイオコンジュゲーションへの応用も期待されます。

Z0028

文献

Practical and innate carbon–hydrogen functionalization of heterocycles
- Y. Fujiwara, J. A. Dixon, F. O’Hara, E. D. Funder, D. D. Dixon, R. A. Rodriguez, R. D. Baxter, B. Herle, N. Sach, M. R. Collons, Y. Ichihara, P. S. Baran, Nature 2012, 492, 95.
Preparation and purification of zinc sulfinate reagents for drug discovery
- F. O'Hara, R. D. Baxter, A. G. O'Brien, M. R. Collins, J. A. Dixon, Y. Fujiwara, Y. Ishihara, P. S. Baran, Nature Protocols 2013, 8, 1042.
Radical-Based Regioselective C−H Functionalization of ElectronDeficient Heteroarenes: Scope, Tunability, and Predictability
- F. O’Hara, D. G. Blackmond, P. S. Baran, J. Am. Chem. Soc. 2013, 135, 12122.

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