燃料電池は，燃料として通常水素を用いて，酸素あるいは空気によって酸化することで電力を取り出す発電装置です。しかしながら，水素は気体で非常に燃焼・爆発しやすく，取り扱いが容易ではありません。
無機ハイドライドである水素化ほう素リチウム（1）や水素化ほう素ナトリウム（2），水素化ほう素カリウム（3），水素化リチウムアルミニウム（4）は比較的安定な固体の結晶であり，水と反応して水素を発生することから，燃料電池の水素源としての研究が行われています。例えば，2を用いた場合，式1のように水と反応して水素が発生しますが，2はアルカリ性水溶液中に溶解させた場合には水素発生が抑制され，適切な触媒によってのみ水素を発生させます。この際の電極反応は模式図2で表せられ，安全に電力を取り出すことができます。
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燃料電池の水素源となる無機ハイドライド
文献
- An ultrasafe hydrogen generator: aqueous, alkaline borohydride solutions and Ru catalyst.
- ボロハイドライドを用いた小型燃料電池
- A fuel cell development for using borohydrides as the fuel
- A study on hydrogen generation from NaBH4 solution using the high-performance Co-B catalyst
- A comprehensive review of direct borohydride fuel cells
- Accelerating velocity of hydrogen generation from sodium borohydride by citric acid catalyst
