2-(9-オキソキサンテン-2-イル)プロピオン酸1,5,7-トリアザビシクロ[4.4.0]デカ-5-エン(1)は有光らによって開発された強塩基のTBDを放出する光塩基発生剤(PBG)です。1は高効率に光脱炭酸反応(量子収率φ"=0.64程度)を示すメチルキサントン酢酸とTBDの塩を形成しており,UV光照射(254 nmおよび365 nm)により遊離のTBDが発生します。例えば,1を加えたエポキシモノマーとチオールモノマーからなる反応性樹脂に光照射すると,室温でのアニオンUV硬化させることが可能です。また,TBDを放出可能な塩基増殖剤との共存下,光照射することによりTBDが増殖的に発生することが報告されています。メチルキサントン酢酸はTBDに限らず他の塩基との組み合わせも可能であり,様々な光パターニング材料への応用が期待されています。
※本製品は東京理科大学の許諾を得て,有光晃二准教授の技術指導により製品化したものです。
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アニオンUV硬化に有用な光塩基発生剤(PBG)
文献
- 有光晃二, 有機合成化学協会誌 2012, 70, 508.
- K. Arimitsu, R. Endo, Chem. Mater. 2013, 25, 4461.
- 有光晃二, 学校法人東京理科大学, 特開2011-236416.
- 有光晃二, 学校法人東京理科大学, 特開2012-237776.