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メタロセンを用いた高分子合成に有用なボロン系共触媒
トリフェニルメチリウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボラート(1)はメタロセンを用いたオレフィン重合を行う際に必要な共触媒として利用されています。1980年にKaminskyらがメタロセン錯体を高活性化させるためにメチルアルミオキサン(MAO)を共触媒として用いる方法を報告していますが,MAOはトリメチルアルミを原料にすることから高価な上に,過剰に使用する必要がありました。MAOに代わる共触媒である1は,メタロセン錯体とイオンペアーを作ることで触媒性能を示します。ハーフメタロセン触媒やポストメタロセン触媒などによる高分子合成においても,共触媒として用いられています。
文献
- J. C. W. Chien, W.-M. Tsai, M. D. Rausch, J. Am. Chem. Soc. 1991, 113, 8570.
- 前浜誠司, 矢野明広, 山田悟, 秋元明, 高分子論文集 1994, 51, 670.
- Y. Yoshida, S. Matsui, Y. Takagi, M. Mitani, T. Nakano, H. Tanaka, N. Kashiwa, T. Fujita, Organometallics 2001, 20, 4793.
- Y. Luo, J. Baldamus, Z. Hou, J. Am. Chem. Soc. 2004, 126, 13910.