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オリゴシロキサンの高効率的配列制御
松本,島田らは複数の含ケイ素化合物を原料として用いた,オリゴシロキサンの高効率的な合成を報告しています。それによるとクロロビス(シクロオクテン)イリジウム(I) (ダイマー)触媒存在下,酢酸トリメチルシリルにジアルキルシランを作用させると,良好な収率でジシリルアセタール体(1)が得られます。このとき触媒量のトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン(2)を介在させると,1のシロキシ基の転位反応が進行し,アルコキシ基を有するジシロキサン(3)が生成します。この反応において,2はヒドロシランのケイ素-水素結合を活性化する働きがあり,これにより二成分反応を行なった後第三成分としてシランを添加すると,クロスカップリングが進行して5つのケイ素原子を含むオリゴシロキサンの合成が達成されています。本手法によりこれまで困難であったシロキサン化合物の配列制御が可能になったことで,今後の活用が期待されます。
文献
- By-Product-Free Siloxane-Bond Formation and Programmed One-Pot Oligosiloxane Synthesis