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鉄またはニッケル触媒による活性エステルの脱炭酸的炭素-炭素結合形成反応
Baranらは,脂肪族カルボン酸とフタルイミド類から調製単離した活性エステルを用いる,脱炭酸的炭素-炭素結合形成反応を報告しています。それによると,鉄(III)アセチルアセトナート / 1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)ベンゼン (L1)または塩化ニッケル(II) / 4,4’-ジ-tert-ブチル-2,2’-ビピリジル (L2)からなる触媒系において,活性エステルに有機亜鉛試薬を作用させることで,一電子移動を伴いながら脱炭酸的炭素-炭素結合形成反応が進行しています。本反応は,アルキル亜鉛を用いることでアルキル-アルキルカップリングにも有効で,活性メチレンやエステル基を有する基質など幅広い適用範囲を有しています。このように,入手容易なカルボン酸を出発物質とする炭素-炭素結合形成反応は,ハロゲンフリーな合成手法として注目されています1, 2, 3)。
文献
- 1) Redox-active Esters in Fe-catalyzed C−C Coupling
- 2) Practical Ni-catalyzed Aryl−alkyl Cross-coupling of Secondary Redox-active Esters
- 3) A General Alkyl-alkyl Cross-coupling Enabled by Redox-active Esters and Alkylzinc Reagents