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末端アセチレンの新規保護基Ph2P(O)基を用いたフェニレンエチニレン合成
折田,大寺らは,新しい末端アセチレン保護基として用いることが可能なPh2P(O)基を報告しています1,2)。このPh2P(O)基は,末端アセチレンをクロロジフェニルホスフィンとCuI触媒を用いてエチニルホスフィン化した後,H2O2で酸化することで容易に導入できます。得られたアルキン誘導体のホスホリル基は高い極性を持っていることから,低極性の炭化水素系不純物を容易に除くことができます。また,Ph2P(O)基で保護したエチン誘導体は薗頭カップリング条件下では安定ですが,t-BuOKで処理すると容易に脱保護が進行します。さらに脱保護したエチンに対してハロゲン化アリールを用いて薗頭カップリングを行うと,π電子系がさらに拡張したアリールエチンが得られます。本反応は,脱保護といくつかのカップリング反応 (薗頭,右田–小杉–Stille,および分子内Eglintonカップリング) をワンポットで行うことでフェニレンエチニレン誘導体合成にも応用できます2)。
文献
- 1a) X. Yang, D. Matsuo, Y. Suzuma, J.-K. Fang, F. Xu, A. Orita, J. Otera, S. Kajiyama, N. Koumura, K. Hara, Synlett 2011, 2402.
- 1b) X. Yang, S. Kajiyama, J.-K. Fang, F. Xu, Y. Uemura, N. Koumura, K. Hara, A. Orita, J. Otera, Bull. Chem. Soc. Jpn. 2012, 85, 687.
- 2a) L. Peng, F. Xu, Y. Suzuma, A. Orita, J. Otera, J. Org. Chem. 2013, 78, 12802.
- 2b) L. Peng, F. Xu, K. Shinohara, A. Orita, J. Otera, Chem. Lett. 2014, 43, 1610.
- 2c) L. Peng, F. Xu, K. Shinohara, T. Nishida, K. Wakamatsu, A. Orita, J. Otera, Org. Chem. Front. 2015, 2, 248.