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根岸反応の中間体は二価の亜鉛アルキルアニオン体であることが示された

一般に根岸反応の中間体は1価アニオンの亜鉛アート錯体[RZnX2]-であるといわれています。これに対し,Organらは,臭化アルキルを用いるアルキル‐アルキル根岸クロスカップリングの重要中間体は2価アニオンの[RZnBr3]2-であることを報告しています1)。この報告によれば,Clyburneの方法2)に従いテトラブチルアンモニウムブロミドとジエチル亜鉛から純粋なEtZnBr32-• (Bu4N+)2を調製し,これをTHF中で用いたところ,塩添加物や極性溶媒の添加がなくても反応が高収率で進行しました。さらに2価の[RZnBr3]2-に1当量のZnBr2を添加して1価の[RZnBr2]-に変換したところ,反応は完全に停止しました。これらの実験結果から,2価のアルキル亜鉛アニオン体がトランスメタル化活性種であることを立証しています。

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