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CAS RN: 4136-95-2 | 製品コード: T1413
2,4,6-Trichlorobenzoyl Chloride
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規格表
外観 | 無色~うすい黄色透明液体 |
純度(GC) | 98.0 %以上 |
純度(硝酸銀滴定) | 98.0 %以上 |
物性値(参考値)
沸点 | 275 °C |
比重 | 1.56 |
屈折率 | 1.58 |
溶解性(可溶) | トルエン |
GHS
絵表示 |
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注意喚起語 | 危険 |
危険有害性情報 | H314 : 重篤な皮膚の薬傷及び眼の損傷 H290 : 金属腐食のおそれ。 |
注意書き | P501 : 残余内容物・容器等は産業廃棄物として適正に廃棄すること。 P234 : 他の容器に移し替えないこと。 P264 : 取扱い後は皮膚をよく洗うこと。 P280 : 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P390 : 物的被害を防止するためにも流出したものを吸収すること。 P303 + P361 + P353 : 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと。皮膚を流水/シャワーで洗うこと。 P301 + P330 + P331 : 飲み込んだ場合:口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。 P363 : 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P304 + P340 + P310 : 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し,呼吸しやすい姿勢で休息させること。 直ちに医師に連絡すること。 P305 + P351 + P338 + P310 : 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。直ちに医師に連絡すること。 P406 : 耐腐食性/耐腐食性内張りのある容器に保管すること。 P405 : 施錠して保管すること。 |
法規情報
化審法 |
3-62 |
消防法 | 危-4-3-III |
輸送情報
UN番号 | UN3265 |
クラス | 8 |
包装等級 | II |
利用例
山口エステル化・マクロラクトン化
2,4,6-トリクロロベンゾイルクロリドは,山口エステル化およびマクロラクトン化にしばしば用いられています。山口エステル化は2,4,6-トリクロロベンゾイルクロリドとカルボン酸から得られる混合酸無水物を用いる,4-ジメチルアミノミノピリジン(DMAP)存在下で行う迅速かつ温和なエステル化反応です1–3)。この反応の特徴は以下のとおりです。1) 分子間カップリングを最小限に抑えるために高希釈条件下で反応させます。2) 混合酸無水物の溶液はDMAPの芳香族炭化水素(例:ベンゼン,トルエン)加熱還流溶液に徐々に滴下します。3) アシル化触媒であるDMAPを通常は数当量用います。本反応は分子内エステル化を伴うラクトン類合成に特に用いられており,これは山口マクロラクトン化と呼ばれています1,4)。
実験例1):セコ酸(272 mg)とトリエチルアミン(153 µL)のTHF(10 mL)溶液を室温下10分間撹拌後,2,4,6-トリクロロベンゾイルクロリド(160 µL)を加えて2時間撹拌する。生成した不溶物をろ過し,少量のTHFで洗浄する。ベンゼン(500 mL)で希釈したろ液を,還流しているDMAP(732 mg)のベンゼン(100 mL)溶液に40時間以上かけてゆっくり滴下する。反応溶液を飽和くえん酸水溶液,水,炭酸水素ナトリウム,水の順で洗浄した後,無水硫酸マグネシウムで乾燥する。このろ液を減圧濃縮すると粗生成物が得られる。これを分取用シリカゲルTLC(溶離液:ジエチルエーテル / ベンゼン = 2 / 1)で分離精製すると目的のラクトンが116 mg得られる。(収率46 %)
文献
- 1)Seminal Publications
- 2)Reviews
- 3)Theoretical Studies
- 4)Stereoselective Synthesis of Macrolides
- a)M. Hikota, H. Tone, K. Horita O. Yonemitsu, Tetrahedron 1990, 46, 4613.
- b)A. K. Ghosh, Y. Wang, J. T. Kim, J. Org. Chem. 2001,66, 8973.
- c)J. P. Marino, M. S. McClure, D. P. Holub, J. V. Comasseto, F. C. Tucci, J. Am. Chem. Soc., 2002, 124, 1664.
- d)T. Hu, N. Takenaka, J. S. Panek, J. Am. Chem. Soc., 2002, 124, 12806.
- a)M. Hikota, H. Tone, K. Horita O. Yonemitsu, Tetrahedron 1990, 46, 4613.
PubMed Literature
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