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希土類蛍光標識剤

ATBTA-Eu3+はユウロピウム(Eu3+)錯体で、蛍光標識試薬として機能します。アミノ基にジクロロトリアジニル基を導入し、DTBTA-Eu3+に変換することによりタンパク質などのアミノ基を容易に標識することができます。

ATBTA-Eu3+

製品

A2083
ATBTA-Eu3+

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特長

  • 蛍光寿命が長い (τ=1.02 ms)
    • 時間分解蛍光測定(遅延蛍光測定)が可能。
  • 各種緩衝液中でも蛍光が安定
    • Tris, TE, PBSなど、さまざまな緩衝液中でも安定。
    • 広範囲な用途に対応可能。
  • 励起光のクロストークの影響なし
    • 励起波長 λex, max = 335 nm*
    • 蛍光波長 発光波長:λem, max = 616 nm*
    • 蛍光スペクトルがシャープ。
    • 励起波長と蛍光波長が離れているため、測定における励起光のクロストークの心配なし。

* DTBTA-Eu3+のデータによる

※ DTBTA-Eu3+は蛍光強度が弱く(蛍光量子収率9.1%)、溶液濃度が低いと蛍光自体を目で観察することはできません。必ず、時間分解蛍光測定が可能な分析機器をご用意ください。

DTBTA-Eu3+の蛍光画像

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アプリケーション

タンパク質や核酸の分析にはフルオレセイン、ローダミン、シアニン系色素等により代表される有機蛍光色素を標識試薬とする蛍光測定が行われてきました。一方、ユウロピウム(Eu3+)やテルビウム(Tb3+)などの希土類錯体を標識試薬とする蛍光分析も次第に応用範囲を広げつつあります。希土類錯体の一般的特徴は励起光(310-340nm程度)と蛍光(Eu錯体で615nm付近、Tb錯体で545nm付近)の波長差が大きいこと、蛍光寿命が数百マイクロ秒から1ミリ秒以上と長いことなどがあります。この特性を生かすと蛍光寿命の短いバックグラウンド蛍光がシグナルから除去できます。このような場合、多くは従来法に比べて1桁以上の高感度が得られます。
ATBTA-Eu3+を用いてタンパク質などを標識する場合、ATBTA-Eu3+のアミノ基にジクロロトリアジニル基を導入し、DTBTA-Eu3+に変換して用いるとタンパク質などのアミノ基をスムースに標識することができます。ATBTA-Eu3+はそれ自身の蛍光は強くありませんが、DTBTA-Eu3+に変換されると強い蛍光を発するようになります。DTBTA-Eu3+は従来の希土類標識試薬に比べて錯生成定数が大きく安定で、この種の標識試薬で問題になっていた緩衝液の種類による蛍光強度の変動が格段に少なく、また水溶液中における蛍光強度の経時変化や励起光照射による錯体の劣化も問題になりません。この一連の反応を式1に、DTBTA-Eu3+の励起スペクトルと蛍光スペクトルを図1に示します。

式1. ATBTA-Eu3+からDTBTA-Eu3+の合成法およびタンパク質への標識反応


図1. DTBTA-Eu3+水溶液の励起スペクトル(左)と発光スペクトル(右)

 
タンパク質などを標識したDTBTA-Eu3+は安定性が高く、電気泳動で分離分析することが可能です。また、多くの希土類錯体と異なりDNAチップ等のアレイ固相表面上で乾燥しても蛍光強度が落ちないという特徴を持ちます。イムノアッセイ、ハイブリダイゼーションアッセイ、免疫組織染色などに応用可能であり、その他にも応用分野は広がるものと期待されています。

■使用例 (DTBTA-Eu3+の調製法)
ATBTA-Eu3+ 2mgを0.1M酢酸緩衝液60μL(pH4.9)に溶解する。この溶液にシアヌル酸クロリド0.43mgをアセトン溶液25μLで溶解したものを加え、30分間攪拌する。反応溶液を1mLのアセトンに加え、析出した固体を遠心分離により回収し、アセトン0.5mLで2回洗浄の後、1時間減圧乾燥する。標識を行う際はこれを1mLの炭酸緩衝液(pH9)に溶解し、反応に用いる(DTBTA-Eu3+の最終濃度はおよそ2mMとなる)。
■使用上の注意
本調製品DTBTA-Eu3+はアルカリ溶液中では容易に加水分解を受け、標識反応の活性がなくなりますので、調製後はただちにご使用下さい。やむを得ず一時保管される場合は緩衝液(pH5以下)に溶解し、0℃以下で保存して下さい。

ハプテン標識としての使用をご検討いただけるよう、抗体を用意しております。詳細は「抗DTBTA-Eu3+抗体」をご参照下さい。

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製品コード A2083
CAS RN 601494-52-4
純度(試験方法) >90.0%(T)(HPLC)

製品コード:   A2083 | 純度(試験方法)   >90.0%(T)(HPLC)

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