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DualSeal(デュアルシール)について
平成29年12月より、水分や酸素に敏感な試薬の品質を最後まで低下させることなくご使用いただくため、新しいキャップ“DualSeal”(デュアルシール)の使用を開始しました。今後、DualSealを装着した製品を順次増やしていく予定です。DualSealを容器に装着した製品例はこちら
DualSealの特長
- 高い気密性を確保する二重キャップ構造
- 空気に敏感な試薬が安全かつ空気に触れずに取り出し可能
- セプタムキャップ穿刺後も、上蓋のPTFEシートが2つのキャップ間を密閉
- キャップと瓶の分別廃棄が容易
DualSealの仕様
DualSealは、上蓋 (青色) とセプタムキャップ (無色) の 2つのキャップで構成されています。いずれのキャップも通常のキャップと同様に、ひねることで開栓、閉栓することができます。
使用後に上蓋で閉栓するだけで、セプタムキャップに針を刺した後のシーリング作業は不要です。
上蓋 (青色)
上蓋 (青色) は、内側が凸構造となっています。
空気や水分が滞留する空間を埋めることで、セプタム穿刺後も水分や酸素から試薬を保護します。
セプタムキャップ (無色)
セプタムキャップ (無色) は使い勝手を考慮し、セプタム面を広くしています。 ポリプロピレン製のスクリュー構造で、ひねることでボトル部分から取り外しが可能になっています。密閉性を確保するため強めのトルクで締めてあります。
セプタム部分 (灰色) は、シール性の高いブチルゴムと耐薬品性の高いPTFEの2層構造になっています。ブチルゴム層は、ジクロロメタンのようなハロゲン系溶媒に弱く、1度穴を空けると溶媒の蒸気によって侵されていくため、最小回数の針穿刺をおすすめします。
DualSealの開封方法
針を刺して使用する場合
- 開封する前に試薬瓶を固定します。
- 上蓋(青色)のみを開栓します。
- セプタムキャップ(無色)のセプタム部分にシリンジ等を穿刺します。容器中に空気が入らないように、アルゴンや窒素などの不活性ガスを充填したバルーンをつけた針も穿刺します。
- 必要量の試薬を取ります。
- 針先を試薬液面より上に引き上げてから、空隙の不活性ガスをシリンジに引き入れることで針内の試薬をシリンジに取り込んだ後、針をセプタムキャップから取り外します。
- 上蓋(青色)をしっかり閉めます。
ご注意


※セプタム部分に多数の穴を開けたり、過去に空けた穴に繰り返し穿刺することで穴が大きくなると、取り出し時に空気が漏れ入りしやすくなります。セプタムの劣化を防ぐため、できるだけ取り出し回数を減らす、あるいは少ない容量のものをご購入ください。
※ジクロロメタンのようなハロゲン系溶媒の溶液では、穴を空けた箇所がハロゲン系溶媒の蒸気等で侵されていくため、取り出しは最小回数をおすすめします。また、シリンジ針を抜き取った後に、針先に付着した溶液がブチルゴムを溶かしている可能性がありますので、混入にご注意ください。
※針内の試薬の引き入れをせずに針を外すと、液がセプタムに付着して劣化させる可能性がありますのでご注意ください。
【内容液を全量移送する方法例】
- 開封する前に試薬瓶を固定します。
- 上蓋(青色)のみを開栓します。
- 不活性ガスで充填された反応容器と繋いだ送液用のPTFEチューブに針を付けます。その針をセプタム部分に穿刺し、試薬瓶底に針先が到達するようにします。
- 不活性ガスを充填したシリンジ、あるいは不活性ガスポンプに繋いだ針をセプタム部分に穿刺し、試薬瓶の空隙に不活性ガスを送り込むことで、送液します。
- 先に送液用チューブの針を取り外した後、不活性ガスを送り込んでいた方の針を取り外します。
従来のキャップと同様に開封する場合
セプタムキャップの開封は、一度の開封で試薬を使い切る場合や廃棄時のみにしてください。
- クランプで試薬瓶をしっかり固定します。
- ひねって開栓します。
密閉性を確保するため、セプタムキャップは強い力で締めてあります。手による開栓が難しい場合もありますので、DualSeal専用キャップオープナーやウォーターポンププライヤー(ペンチ)等の工具の使用をお薦めします。
ご注意
※開封時は、上蓋を外さないでください。
※中の液体が飛び出ないよう十分ご注意ください。
※一度開封したキャップは工具などを使って締め直しても気密性は保証されません。専用キャップオープナーを使っても同様です。
DualSeal専用キャップオープナー
二重キャップごと、試薬瓶から取り外すための専用キャップオープナーをご用意しています。


当キャップオープナーをご希望の方に送付します。下記リンクボタン先のウェブフォームよりお申し込みください。
廃棄時のご注意
廃棄時は、キャップと瓶を分別できます。
- 「従来のキャップと同様に開封する場合」をご参考にキャップを取り外してください。
- キャップにも高反応性の試薬が付着している場合がありますので、湿気などによる発火に十分ご注意ください。
- キャップ、瓶の付着物を完全に除去した後に廃棄してください。