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メタ選択的C-Hボリル化触媒用配位子 SpiroBpy-Bpin
No.195(2024/03発行)
アレーンのC-H結合に対して直接的にホウ素官能基を導入できるC-Hボリル化反応が開発されて以降、入手できるホウ素化アレーンの種類は格段に増えました。初期のC-Hボリル化反応では、置換アレーンの立体的に空いている位置にホウ素が導入されていました。また配向性の置換基を有するアレーンを用いたオルト選択的C-Hボリル化反応や、かさ高い配位子を用いたパラ選択的ボリル化反応が開発されてきました。しかしながら、単純な置換アレーンのC-Hボリル化反応においてメタ位とパラ位の識別は容易ではありませんでした。そのため、広範囲のアレーンに対してメタ選択性を示す触媒の開発が求められています。
SpiroBpy-Bpin (1)は優れたメタ選択性を示すC-Hボリル化触媒の配位子です1,2)。スピロビピリジン骨格に置換したBpin置換基が屋根の役割を果たし、基質のメタ位水素が金属中心に優先的に接近することでメタ選択性が発現します。例えばHBpin、[IrOMe(cod)]2および1を用い、tert-ブチルベンゼンに対してC-Hボリル化反応を行った場合、メタ選択性はm:p = 23:1に達します。また、基質がトルエンでもm:p = 5.0:1のメタ選択性を示します。このように、1は種々の置換アレーンに対して優れたメタ選択性を示す配位子であり、得られるボリル化アレーンの応用も今後期待されます。
文献
- 1) Remote steric control for undirected meta-selective C-H activation of arenes
- 2) Remote Steric Control for Undirected meta-Selective C–H Activation of Arenes
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