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耐熱性に優れたポリイミド合成原料
高い耐熱性や絶縁性を有するポリイミドは電子部品においても重要な役割を担っています。2,3,6,7-NTCDA (1)はナフタレンを母骨核とする酸無水物で、種々のジアミンと縮合させることで種々のポリイミドを合成可能です。1の酸無水物部分は五員環であるため反応性が高く、六員環の酸無水物部位を有する1,4,5,8-NTCDAよりも高い重合特性を示します1)。一方、ピロメリット酸無水物よりも加水分解への耐性が高いことも報告されています2)。
1から得られるポリイミドフィルムはその高い剛直性のため、400 °Cを超えるガラス転移温度を示します1,3)。また、分解温度が500 °Cを超える極めて優れた耐熱特性を示します。さらに、1は電子アクセプターであるため、高分子もしくは低分子n型有機半導体材料への応用も期待できます。
文献
- 1) Low-CTE Polyimides Derived from 2,3,6,7-Naphthalenetetracarboxylic Dianhydride
- 2) ポリイミド原料用ナフタレンテトラカルボン酸二無水物
- 3) Superheat-resistant polymers with low coefficients of thermal expansion
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