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光学特性に優れた高純度カルバゾール
No.188(2021/11発行)
カルバゾールは材料科学において重要なビルディングブロックの一つですが，カルバゾール中の分離困難な微量不純物によって，光学特性が大きく変化することが最近報告されています1,2)。また，不純物を含むカルバゾールを原料として使用したカルバゾール誘導体の光学特性の妥当性についても議論がなされており，高純度なカルバゾール誘導体を合成するためには，原料のカルバゾールの純度も重要となります。そこで，光学特性に優れた高純度カルバゾール（1）を製品化しました。1は光学特性に影響を与える微量不純物の不含有，および光学特性を保証しています。例えば従来のカルバゾールは不純物に由来する350 - 400 nmの吸収が確認できるのに対して，1は吸収末端がフラットです(図1)。また，室温燐光についても従来のカルバゾールでは500 – 800 nmにピークが見られますが，1では観測されません (図2)。
図1. カルバゾールの吸収スペクトルの比較
図2. カルバゾールの室温発光スペクトルの比較
文献
- 1) Carbazole isomers induce ultralong organic phosphorescence
- 2) Revisiting Carbazole: Origin, Impurity, and Properties
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