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カチオン性金(I)錯体の調製に有用な一価金錯体 / A Convenient Gold(I) Complex Used for the Preparation of Cationic Gold(I) Complexes
No.161(2014/04発行)
(トリフェニルホスフィン)金(I)クロリド(1)は空気中で安定な一価の金錯体であり,銀塩を作用させることで反応活性なカチオン性金(I)錯体(2)を与えます。近年,不飽和結合へのヒドロアミノ化や,エンインの環化異性化反応など,2を活性種とした合成反応が多く報告されており,用いる銀塩の種類により反応性も異なることが知られています。AgBF4,AgSbF6といったフッ素含有の銀塩から調製されたカチオン性金(I)錯体は非常に不安定なため,用時調製してそのまま反応に用います。一方,フッ素フリーのAgNTf2から調製されるカチオン性金(I)錯体(2a)は安定で,結晶として単離することも可能です。この錯体は多くの有機溶媒に可溶で反応性も高いため,他のカチオン性金(I)触媒に対し,より少ない量(0.1 mol%)でエンインの環化異性化反応が進行することが大きな特徴です。カチオン性金(I)錯体を触媒とする有機合成反応は現在も活発に研究が進んでおり,1はそのプレ錯体として非常に有用です。


文献
- 1)Phosphine gold(I) bis-(trifluoromethanesulfonyl)imidate complexes as new highly efficient and air-stable catalysts for the cycloisomerization of enynes
- 2)Gold(I)-catalyzed intramolecular hydroamination of alkyne with trichloroacetimidates
- 3)Catalytic carbophilic activation: Catalysis by platinum and gold π acids
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