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キラル超原子価ヨウ素触媒前駆体 / Precursor of the Chiral Hypervalent Iodine Catalyst
No.155(2012/10発行)
(R,R)-2-ヨード-1,3-ビス[1-(メシチルカルバモイル)エトキシ]ベンゼン(1)は,石原らによって開発されたキラル超原子価ヨウ素触媒前駆体で,不斉分子内酸化的カップリング反応(北スピロラクトン化反応)での有用性が報告されています。触媒量の1および共酸化剤としてmCPBAを用いることにより,系内でキラル超原子価ヨウ素種が生成し,これが触媒となって1-ナフトール誘導体2のスピロラクトン化がエナンチオ選択的に進行し,対応するスピロラクトン3が高い光学純度で得られます。本反応は金属を用いないため環境にも優しく,得られるスピロラクトンは医薬品中間体としても利用されていることから,医薬品合成への応用も期待されています。

実験例1b):
2a (R=H) (216 mg, 1.0 mmol),1 (92.2 mg, 0.15 mmol, 15 mol%),mCPBA (269 mg, 1.2 mmol, 1.2 eq.)のクロロホルム (50 mL) 溶液を0 °Cで撹拌する。18時間後,反応混合物をチオ硫酸ナトリウム水溶液(20 mL) および炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ,クロロホルムで2回抽出する。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し,真空下で溶媒を留去する。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1→4:1)で精製することにより,3a (129 mg, 0.6 mmol, Y. 60%, 92%ee)が得られる。
2a (R=H) (216 mg, 1.0 mmol),1 (92.2 mg, 0.15 mmol, 15 mol%),mCPBA (269 mg, 1.2 mmol, 1.2 eq.)のクロロホルム (50 mL) 溶液を0 °Cで撹拌する。18時間後,反応混合物をチオ硫酸ナトリウム水溶液(20 mL) および炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ,クロロホルムで2回抽出する。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し,真空下で溶媒を留去する。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1→4:1)で精製することにより,3a (129 mg, 0.6 mmol, Y. 60%, 92%ee)が得られる。
文献
- 1)Enantioselective Kita oxidative spirolactonization catalyzed by in situ generated chiral hypervalent iodine(III) species
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