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置換安息香酸無水物法を用いたラセミアルコール,カルボン酸の速度論的光学分割

 近年,椎名らは4-メトキシ安息香酸無水物(PMBA, 1)とBirman型不斉触媒1)[(+)-ベンゾテトラミゾール, (+)-BTM; 2]を用いたラセミアルコール2a),およびラセミカルボン酸2b)の速度論的光学分割法を開発し,その有用性を報告しています。例えば,ラセミアルコールとアキラルカルボン酸の反応においては,まず,1とカルボン酸から混合酸無水物が生成し,次いで触媒2により,混合酸無水物とラセミアルコールの一方のエナンチオマーが優先的に反応し,光学活性エステルおよび光学活性アルコールが生成します。
 また,反応基質をラセミカルボン酸とアキラルアルコールに置き換えて本反応を行うと,カルボン酸の速度論的光学分割が効率的に進行し,光学活性エステルおよび光学活性カルボン酸を得ることができます。本反応の応用例として,消炎剤イブプロフェンの光学分割が報告されています。
 本法はラセミアルコールとアキラルカルボン酸,およびラセミカルボン酸とアキラルアルコールから,温和な条件で効率的に光学活性エステル,光学活性カルボン酸,ならびに光学活性アルコールを得ることができる有用な方法として,種々の光学活性化合物の合成への応用が期待されています。

文献

*ラセミアルコールとアキラルカルボン酸の速度論的光学分割の報文は,Cover Feature ArticleとしてTetrahedron Lettersの表紙を飾っております。
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