接触的エステル化反応 / Useful Ammonium Triflate Catalysts for Esterification

　DPAT（1）は田辺らが開発した有用なエステル化触媒で，温和な条件下，当量のカルボン酸とアルコールから高収率でエステルを生成します^1a-c)。この際、脱水剤の添加や共沸脱水操作の必要がなく，簡便な操作で目的物を得ることができます。フルオラス溶媒を用いた報告例もあり，立体障害の高い基質の場合に有用です^1d)。

　PFPAT（2）は1より高い活性を有し，エステル化，ラクトン化など幅広い応用が可能です^1b,1c)。また，2は反応終了後，NaOH水溶液で洗浄することでトリフルオロメタンスルホン酸の除去ができ，次いで蒸留することによりペンタフルオロアニリン（bp 153 ℃/ 760 mmHg）の除去が可能です。2は高活性を有し，反応終了後の除去が容易なことから多方面での応用が期待されています。