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不斉相間移動触媒 / Asymmetric Two-center Phase-transfer Catalyst

 TaDiAS(Tartrate-derived Diammonium Salt)は,柴﨑らが開発した不斉相間移動触媒で,分子中の2つのアンモニウムイオンが協同的に働き,不斉空間中にアニオンを固定し,反応を進行させることで高い不斉収率を実現しています。近年,更なる反応性,選択性の向上を目指し,TaDiASのアセタール部位のアルキル鎖をシクロヘキサン環に置き換えたTaDiAS-2ndが開発されました。TaDiAS-2ndを不斉マイケル反応触媒として用いたアルカロイド(+)-Cylindricine Cのタンデム合成が報告されています。
 * 文献ではシクロヘキサン環の2つのベンジル基の立体が(S,S)であるTaDiAS-2ndが用いられていますが,当製品はジアステレオマー混合物です。反応性,選択性に若干の差異が見られますが,問題なく反応が進行することが確認されています。

文献

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