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新しい糖供与体 / Novel & Efficient Glycosyl Donors
No.125(2005/01発行)


糖鎖の機能と構造の関係を解明するための一つのアプローチとして構造の明確な糖鎖を合成し,その機能を評価することが行なわれています。糖鎖の合成はグリコシル化,保護,脱保護をグリコシド結合の数だけ繰り返し行なわなければなりません。そのため,目的とする糖鎖を効率よく得るには,糖供与体,糖受容体,保護剤などの選定が極めて重要で,優れた糖供与体,糖受容体などの開発が盛んに行なわれています。

近年,向山ら1)が開発したチオホルムイミダート基を脱離基とする糖誘導体1もそうした糖供与体の一つで,高い反応性と安定性を持っています。
例えば,向山らはMS5Aの存在下,触媒量のTfOHで1bを活性化し,糖受容体と反応させて,ほぼ定量的に二糖を得ています。しかも溶媒を選択することでα-体,β-体を作り分けています。糖受容体として1位にフッ素原子,エチルメルカプト基を有する糖も利用でき,得られた二糖は糖供与体として利用できます。1bはグリコシル化の活性化剤としてTfOHを始めとするプロトン酸やBF3・Et2Oなどのルイス酸が利用でき,チオフィリックな試薬の利用も可能です。1bは白色の結晶で,取り扱い易く,高い反応性を有する糖供与体として注目されています。
例えば,向山らはMS5Aの存在下,触媒量のTfOHで1bを活性化し,糖受容体と反応させて,ほぼ定量的に二糖を得ています。しかも溶媒を選択することでα-体,β-体を作り分けています。糖受容体として1位にフッ素原子,エチルメルカプト基を有する糖も利用でき,得られた二糖は糖供与体として利用できます。1bはグリコシル化の活性化剤としてTfOHを始めとするプロトン酸やBF3・Et2Oなどのルイス酸が利用でき,チオフィリックな試薬の利用も可能です。1bは白色の結晶で,取り扱い易く,高い反応性を有する糖供与体として注目されています。
文献
- T. Mukaiyama, H. Chiba, S. Funasaka, Chem. Lett. 2002, 31, 392.
- H. Chiba, T. Mukaiyama, Chem. Lett. 2003, 32, 172.
- H. Chiba, S. Funasaka, T. Mukaiyama, Bull. Chem. Soc. Jpn. 2003, 76, 1629.
- H. Chiba, S. Funasaka, K. Kiyota, T. Mukaiyama, Chem. Lett. 2002, 31, 746.
- 東京化成工業株式会社, 特開2003-335793.
◎これらの試薬はNEDOプロジェクトの成果として製品化されました。弊社では有用な糖供与体,糖受容体の製品化に力を入れ、皆様に提供してまいります。糖鎖およびその関連のご研究に是非ご利用ください。
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また,地域等によって販売製品が異なります。製品詳細ページが表示されない場合は,販売は行っておりませんのでご了承ください。
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