1は池上らにより開発された両親媒性Pd触媒で,親水性や疎水性の基質,試剤をPdの近傍に取り込み,スムーズに反応を進行させます。また,1はネットワーク状の超分子を形成しており,水,有機溶媒に不溶で,反応系からの回収が容易に行えます。そして,Pdはコポリマーのホスフィノ基に強く担持されているため,反応に際して溶出することなく,繰り返し利用することができます。池上らは1の応用例として,水中での鈴木−宮浦反応を報告しています。それによれば,1の使用量は5×10-5モル当量と極めてわずかな量でも反応は進行し,10回繰り返して使用しても触媒活性は損なわれません。
1は環境に配慮したPd触媒で,グリーンケミストリーの観点から注目されており,多方面での応用が期待されています。
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