(C6F5)4B-イオンは求核性が弱く配位能力の低い不活性アニオンです。そのため不安定化学種となるカチオンの対イオンとして用いられ,安定な“free”カチオンを生成することができ,その反応性や構造の研究に利用されています1,2)。
箕浦らは本品1を用いて最初の非古典的オニウム化合物であるペンタフェニルテルルカチオン2の合成に成功しています2) 。X線構造解析により2のカチオンは結晶状態で対アニオン(C6F5)4B-と全く相互作用のない遊離したカチオンであることを明らかにしています。
また, オレフィン重合触媒においてPh4B- の代わりに(C6F5)4B-を用いることにより,カチオン性を高め,触媒の活性を高めた例も多く報告されています3)。
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遊離カチオンの生成 / Non-coordinating Anion
No.105(2000/01発行)

文献
- 1)Pentafluorophenylboranes
- 2)Synthesis and characterization of a stable nonclassical onium compound, Ph5Te+
- 3)Polymerization of propylene by zirconocenium catalysts
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