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π-アリルパラジウム錯体 / π-Allylpalladium Complex
No.104(1999/10発行)

本品1は,さまざまな求核剤と量論的アリル化反応を行います1,2)。例えば,辻らにより見出されたマロン酸エステルとの反応1)は,π-アリルパラジウムの有機化学の出発となりました。また,求核剤とオレフィンとの反応に1とホスフィン配位子を加えると系内で新たなPd-ホスフィン錯体を形成し,アリル化反応を円滑に進める触媒として働きます。この時,ホスフィン配位子としてL*のような不斉配位子を用いると不斉アリル化反応を行うことができます3,4)。
文献
- 1)Reaction of π-allylpalladium chloride with nucleophiles
- 2)Organopalladium intermediates in organic synthesis
- 3)Chiral phosphinoaryldihydrooxazoles as ligands in asymmetric catalysis
- 4)Asymmetric catalytic allylation using palladium chiral phosphine complexes
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