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ベンゾトリアゾール誘導体 / Useful Benzotriazole Derivatives

 ベンゾトリアゾール基は、その特徴的な構造により隣接炭素上のアニオンあるいはカチオンを安定化し、さらに容易に脱離する性質を有しています。メチレンにこの興味深いベンゾトリアゾール基と、メトキシ基、水酸基、塩素原子のいずれかを有した二官能性の12および3は、有機合成上非常に有用な化合物であると言えます。
 1は、メチラールアニオン[(MeO)2CH-]等価体として用いられます1)1n-ブチルリチウムを作用させることにより、容易にカルボアニオンを生成します。このカルボアニオンに求電子試薬を反応させた後、p-トルエンスルホン酸存在下メタノールを加えることによりジメチルアセタールを得ることができます。ジメチルアセタールは、アルデヒド等価体として利用されるばかりでなく、有機合成上有用な官能基として用いられます。
 また1は、メチルエーテルの生成2)、ケトン類へのメトキシメチン挿入反応3)、オキシインドール合成4)にも利用されています。
 2は、効果的にN-置換チオアミドを合成できる試薬です5)。求核性の強いS-原子を有するチオアミドにアルキルハライドなどのアルキル化剤を反応させるとN-位のアルキル化よりもS-アルキルチオイミドリウム塩の生成が優先してしまいます。2は、p-トルエンスルホン酸によりベンゾトリアゾール基で強く安定化されたカチオン(BtCH2+)を発生し、窒素原子への攻撃を容易にします。そのため、チオアミドとの反応において排他的にN-置換体を生成することができます。得られたN-置換体のメチレン炭素に、求電子試薬および求核試薬を反応させることにより、さまざまなN-置換アミドを合成することができます。
 また、5-置換-2-アミノピリジン6)あるいはヒドラジン誘導体7)の合成にも利用されています。
 3は、有用な合成中間体であるビニルスルフィドの合成に利用されています8)3のメチレンにフェニルスルフィドを求核置換させた後、ブチルリチウム存在下求電子試薬を2当量反応させるとtert-アルキルスルフィドが生成します。このtert-アルキルスルフィドにトリフルオロボランエーテラートを作用させることにより、ベンゾトリアゾール基を脱離し高収率でビニルスルフィドを得ることができます。
 その他にも3を用いた応用例が報告されています9,10)

文献

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