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TCI Fine Chemical News
TCIファインケミカルニュース 2021年3月号
TCIファインケミカルニュースでは,東京化成工業のファインケミカル分野における様々なトピックスをお届けします。今回は一例として,プロセス開発についてご紹介します。

原料の滴下順変更による転化率の向上

小スケールでは実施できる操作でも,量産スケールでは困難な場合があります。プロセス開発では,その量産スケールを想定した製造操作を確立することが求められます。

リチウムアミドを用いる反応では,アミンとブチルリチウムからリチウムアミドを調製し,滴下等で仕込むことが一般的です。しかし,量産スケールにおいては,調製の際に吸湿や熱による分解が起き,転化率が下がる傾向が見られます。そこで,原料とアミンを先に仕込み,ここへブチルリチウムを滴下することで転化率の向上を達成しました。


A法: 一般的な方法
(リチウムアミド調製の際に吸湿や熱による分解が起き,転化率が下がる傾向)
A法

B法:改良法(弊社実績における一例)
(原料・アミンを先に仕込み,ブチルリチウムを後から滴下することで転化率の向上を達成)
B法

小スケールにおいてはA法が一般的ですが,B法を用いた方が活性種の分解を抑え,収率が向上する例があります。またB法はA法と比べて反応器の数が減るため,作業工程数が抑えられ,コストダウンにもつながります。

皆様もお悩みの工程がございましたら,是非東京化成工業にご相談ください。

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