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有機テルル媒介リビングラジカル重合(TERP)試薬

有機テルル媒介ラジカル重合(organotellurium-mediated radical polymerization, TERP)は、可逆的不活性化ラジカル重合(reversible-deactivation radical polymerization, RDRP)やリビングラジカル重合(living radical polymerization, LRP)とも呼ばれる精密ラジカル重合(controlled radical polymerization, CRP)の一種で、山子らにより開発されました。精密ラジカル重合を用いると、得られるポリマーの分子量の制御が容易であり、分子量分布の狭いポリマーが得られ、ブロックコポリマーやスターポリマーやハイパーブランチポリマーなどの特殊な構造のポリマーの合成も可能です。TERPは、連鎖移動剤(chain transfer agent, CTA)として有機テルル化合物を使用します。

TERPはモノマーの適応官能基範囲が広く、末端基の変換も可能であるため、機能性ポリマーの合成に便利です。さらに、可逆的付加-開裂連鎖移動(reversible addition-fragmentation chain transfer, RAFT)重合と比較して同一の連鎖移動剤で制御可能なモノマー範囲が広いという利点があります。これは、合成可能なブロックコポリマーの設計範囲の拡大にもつながります。

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TERP反応例

TERPは、熱条件(Scheme 1)、ラジカル開始剤を添加した熱条件(Scheme 2)、光照射条件(Scheme 3)により可能です。ラジカル開始剤を添加した熱条件または光照射条件を適用した場合、純粋な熱条件よりも低温で進行可能です。メタクリラートモノマーの重合をおこなう場合には、有機テルル連鎖移動剤のみでは分子量分布の制御が不十分となるため、ジメチルジテルリド(製品コード:D6090)やジフェニルジテルリド(製品コード:D2718)などのジテルリド化合物を添加することが有効です(Scheme 3)。TERPはブロックコポリマーの合成にも有効であり、例えば活性の高い共役モノマーであるN-isopropylacrylamide(NIPAAm)と活性の低い非共役モノマーであるN-vinylpyrrolidone(NVP)からなるジブロックコポリマーの合成も報告されています(Scheme 4)。カルボキシ基をもつ連鎖移動剤(製品コード:M3728)を用いた、水系での乳化重合による高分子量ポリスチレンの合成も報告されています(Scheme 5)。

Scheme 1. ポリスチレンの合成 3)

Scheme 1. ポリスチレンの合成

Scheme 2. ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)の合成 3)

Scheme 2. ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)の合成

Scheme 3. ポリメタクリル酸メチルの合成 4)

Scheme 3. ポリメタクリル酸メチルの合成

Scheme 4. ブロックコポリマーの合成 5)

Scheme 4. ブロックコポリマーの合成

Scheme 5. 乳化重合による高分子量ポリスチレンの合成 6)

Scheme 6. 乳化重合による高分子量ポリスチレンの合成

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