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細胞から各細胞小器官(オルガネラ)を効率よく分離する手法は、タンパク質の局在や機能を調べる上で重要です。弊社では核、細胞質、ミトコンドリアの分画に最適なキット製品をご用意しています。
ミトコンドリア単離キット
ミトコンドリア単離キット(製品コード:M3527)は、培養した哺乳類細胞から簡便にミトコンドリアを単離するためのキット製品です。単離したミトコンドリアはウェスタンブロットなどの解析に利用可能です。
キット内容物
- Mitochondrial Isolation Reagent A 約30検体分
- Mitochondrial Isolation Reagent B 約30検体分
- Mitochondrial Isolation Reagent C 約30検体分
利用例
- 遠心分離により細胞を回収し、ペレットを傷つけないように上清を除去する。接着細胞はセルスクレイパーを用いて剥離する。
- Mitochondrial Isolation Reagent Aに細胞を懸濁し、ボルテックスで混合する。1 x 107細胞あたりReagent Aを400 μL加える。
- 氷上で2分間静置する。
- 懸濁液にMitochondrial Isolation Reagent Bを加え、5秒間ボルテックスで混合する。懸濁液 400 μLあたりReagent Bを5 μL加える。
- 氷上で5分間静置する。1分おきにボルテックスで混合する。
- Mitochondrial Isolation Reagent Cを加え、数回の転倒混合をする(ボルテックス厳禁)。手順2で使用したReagent Aと同量のReagent Cを使用する。
- 700 x g, 4°Cで10分間遠心分離する。
- 上清を新しいチューブに移し、12,000 x g, 4°Cで10分間遠心分離する。
- 上清(細胞質画分)を回収し、ペレットにReagent Cを300 μL加える。
- 12,000 x g, 4°Cで5分間遠心分離し、上清を除去する。
- ミトコンドリア(ペレット)を下流の実験に用いる。
核 / 細胞質分画キット
核 / 細胞質分画キット(製品コード:N1208)は、哺乳類細胞の細胞質タンパク質と核タンパク質を簡便に分離するためのキット製品です。付属の3種類の試薬を用いて各画分を迅速に回収することができます。抽出したタンパク質はそのままウェスタンブロットなどの解析に利用可能です。
キット内容物
- 1X Cytoplasmic Extraction Buffer 約50検体分
- 20X Detergent Solution 約50検体分
- 1X Nuclear Extraction Buffer 約50検体分
利用例
【細胞質抽出】- 細胞を回収し、氷冷したPBSで2回洗浄する。接着細胞はセルスクレイパーを用いて剥離する。
- 氷冷した1X Cytoplasmic Extraction Bufferに細胞を懸濁する。細胞容積100 μL(約 1 x 107細胞)あたりバッファーを400 μL加える。
- 氷上で10分間静置する。
- 懸濁液に氷冷した20X Detergent Solutionを加え、10秒間ボルテックスで混合する。懸濁液500 μLあたり溶液を25 μL使用する。
- 800 x g, 4°Cで10分間遠心分離し、上清(細胞質画分)を回収する。
- ペレットを氷冷した1X Nuclear Extraction Bufferに懸濁する。ペレット容積100 μLあたりバッファーを100 μL加える。
- 氷上で20分間静置する。5分おきにボルテックスで混合する。
- 15,000 x g, 4°Cで10分間遠心分離し、上清(核画分)を回収する。
- 抽出した各画分のタンパク質を下流の実験に用いる。