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TCI反応実例:TosMICを用いた、増炭を伴うシアノ基の導入

TosMICを用いた、増炭反応を伴う2-シアノアダマンタンの合成をご紹介します。TosMICはほとんど無臭の固体で、取り扱いも容易です。

TCI反応実例:TosMICを用いた、増炭を伴うシアノ基の導入

使用した化学品

実施手順

2-アダマンタノン (500 mg, 3.33 mmol)とTosMIC (845 mg, 4.33 mmol, 1.3 eq.)のDME/EtOH (10.4 mL / 0.8 mL)溶液を水浴につけ、tBuOK (934 mg, 8.32 mmol, 2.5 eq.)を5分かけて加えた後、室温まで昇温して30分間撹拌した。40 °Cまで加熱して4時間撹拌後、得られた懸濁液をろ過し、DMEで洗い込みののち、ろ液を2-3 mLまで減圧濃縮した。得られた粗生成物を中性アルミナ (10 g)にチャージし、ヘキサン:ジクロロメタン混合溶媒 (5:1, 60 mL)で溶出し、減圧濃縮すると、2-シアノアダマンタン (441 mg,収率82%)が白色固体として得られた。

実施者コメント

反応溶液はTLC (酢酸エチル:ヘキサン= 1:10, Rf = 0.6)でモニタリングした。

分析データ

2-シアノアダマンタン

1H NMR (270 MHz, CDCl3); δ 2.90 (brs, 1H), 2.18-2.13 (m, 4H), 1.94-1.87 (m, 4H), 1.77-1.72 (m, 6H).

先行文献

その他の参考文献

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