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TCI反応実例:CDIを用いた縮合反応
縮合剤の1,1'-カルボニルジイミダゾール(= CDI)を用いた2つのアミノ酸の縮合反応をご紹介します。
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使用した化学品
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- N-Carbobenzoxyglycine [C0575]
- 1,1'-Carbonyldiimidazole (= CDI) [C0119]
- Anhydrous Tetrahydrofuran
- L-Tyrosine Ethyl Ester [T0551]
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実施手順
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N-カルボベンゾキシグリシン (2.10 g, 10 mmol)の脱水THF (10 mL)溶液に,1,1'-カルボニルジイミダゾール (1.64 g, 10 mmol)を加え,室温にて4時間攪拌させた。L-チロシンエチル (2.10 g, 10 mmol)を一括添加後,反応液を室温にて終夜攪拌させた。反応完結後,溶媒を減圧下で除去し,得られた薄黄色粘性液体を酢酸エチル (30 mL)に溶解させた。1 mol/L塩酸 (50 mL)を加え,10分攪拌させた。有機層を分液後,水層を酢酸エチル (20 mL x 2)で抽出した。有機層を合わせて飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30 mL),飽和食塩水 (30 mL)で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥処理後,減圧下で濃縮することで一部粘性のある白色固体を得た。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:酢酸エチル = 90:10 - 75:25 - 50:50)で精製すると,化合物1 (3.54 g, 88%)が白色粉末として得られた。
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実施者コメント
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反応溶液はTLC (ヘキサン:酢酸エチル = 5:1, Rf = 0.17)と1H NMR でモニタリングした。
反応溶液を濃縮して1 mol/L塩酸で処理した後,エタノールでの再結晶を試みた。粘性の高い固体が低温で沈殿したが,沪取できなかった。
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分析データ
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化合物 1
1H NMR (400 MHz, CDCl3); δ 7.35 (m, 5H), 6.92 (d, J =8.24 Hz, 2H), 6.67(dd, 3J =8.24 Hz, 4J =1.83 Hz, 2H), 6.45(d, J =6.87 Hz, 1H), 5.69 (s, 1H), 5.40 (br s, 1H), 5.12 (s, 2H), 4.81(q, J =5.95 Hz, 1H), 4.18 (q, J =7.32 Hz, 2H), 3.84 (m, 2H), 3.03 (m, 2H), 1.27 (t, J=7.32 Hz, 4H)
13C NMR (101 MHz, CDCl3); δ 171.55, 168.74, 156.61, 155.24, 135.99, 130.50, 130.39, 128.57, 128.29, 128.14, 126.93, 115.52, 115.37, 67.30, 61.78, 61.50, 53.16, 44.31, 36.95, 14.17, 14.07.
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先行文献
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- N,N'-Carbonyldiimidazole, a New Peptide Forming Reagent