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安価なニッケル塩を触媒とする鈴木-宮浦クロスカップリング
塩化ニッケル(II)六水和物 (1)は,鈴木-宮浦クロスカップリング1)の触媒として利用できます。アリールボロン酸とハロゲン化アリールに対して反応が進行し,対応するビアリール化合物が中程度から良好な収率で得られます2)。この反応はヘテロ環化合物にも適用でき,グラムスケールでの合成にも対応できます。配位子は基質に合わせて選ぶことができますが,主に1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン (DPPF)や1,3-ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)プロパン (DCPP)が用いられます。また,この反応には少量のメタノールの添加によって反応性が大幅に向上することが分かっています。本手法を用いれば,高価なパラジウム触媒に代わって安価な1を用いるため,低コストな生産プロセスの開発が期待できます。
引用文献
- 1) Palladium-Catalyzed Cross-Coupling Reactions of Organoboron Compounds
- 2) Advancing Base-Metal Catalysis: Development of a Screening Method for Nickel-Catalyzed Suzuki-Miyaura Reactions of Pharmaceutically Relevant Heterocycles