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レムデシビルの核酸塩基部位の新規合成法
SneadらおよびSarpongとGargのグループは,レムデシビルの核酸塩基部位であるピロロ[2,1-f][1,2,4]-トリアジン-4-アミン (1) の新しい合成法をそれぞれ報告しています。Sneadら1)はピロールを出発物質として2位のシアノ化と1位のアミノ化で2を得たのち,ホルムアミジンを作用させて1,2,4-トリアジン環を構築して1を得ています。一方,SarpongとGargら2)は,2,5-ジメトキシテトラヒドロフランを出発物質として2工程でホルムアミド3としたのち,シアナミドを作用させてシアノアミジン4に変換しています。これをLewis酸で処理すると1,2,4-トリアジン環が形成して1が得られます。また,3は1-アミノピロールからも得られます。
レムデシビルは新型コロナウイルスの治療薬として日本とアメリカで承認されました。また,1を含む医薬候補化合物もいくつか見出されています。そのため,両手法は1を構築する新たなアプローチとして,創薬研究で幅広く使用されることが期待されます。
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引用文献
- 1) Expanding Access to Remdesivir via an Improved Pyrrolotriazine Synthesis: Supply Centered Synthesis
- 2) Cyanoamidine Cyclization Approach to Remdesivir’s Nucleobase