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脱保護反応やクロスカップリングの塩基として有用なシラノール塩
カリウムトリメチルシロキシド(1)はエステルの脱アルキル化反応1,2)に用いられる他,鈴木-宮浦クロスカップリングの塩基3)や炭素-ケイ素結合の切断4),ニトリルの加水分解5)に用いられます。エステルの脱アルキル化反応は主にシラノラートの求核攻撃で進行すると考えられていますが,同じ機構で進行する他の試薬よりも温和で反応を行うことができます。また,鈴木-宮浦クロスカップリングでは無水条件で反応が迅速に進行します。さらに,脱シリル化反応は触媒量の1の使用で進行し,sp3,sp2およびsp炭素の種類によらず炭素-ケイ素結合の切断が可能です。このように,1が用いられる反応のバリエーションは広いため,これを用いた報告が近年増えてきています。
関連製品
引用文献
- 1) Metal silanolates: organic soluble equivalents for O−2
- 2) Scope and Limitations of Sodium and Potassium Trimethylsilanolate as Reagents for Conversion of Esters to Carboxylic Acids
- 3) Potassium Trimethylsilanolate Enables Rapid, Homogeneous Suzuki−Miyaura Cross-Coupling of Boronic Esters
- 4) An Additive-Free, Base-Catalyzed Protodesilylation of Organosilanes
- 5) Potassium trimethylsilanolate mediated hydrolysis of nitriles to primary amides