ポリフェノールをはじめとする食品成分には抗酸化力を有するものが多く,活性酸素種などによるフリーラジカルの消去能を含む抗酸化能はin vitroで測定して評価されています1,2,3)。抗酸化能測定方法はHAT(hydrogen atom transfer)反応およびET(electron transfer)反応の二つに大別されます。HAT反応に該当するものとして,AAPH(2,2'-アゾビス(2-メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩)を発生源とするペルオキシラジカルによって分解されるフルオレセインの蛍光強度で評価するORAC(oxygen radical absorbance)法4,5)と,同じくペルオキシラジカルによって酸化されるルミノールの蛍光強度で評価するTRAP(total radical trapping antioxidant parameter)法6)があります。ET反応としてはDPPH(1,1-ジフェニル-2-ピクリルヒドラジル)の比色によるDPPH法7),ABTS(2,2'-アジノビス(3-エチルベンゾチアゾリン-6-スルホン酸アンモニウム))の比色によるTEAC(trolox equivalence antioxidant capacity)法8)などが知られています。
トロロックスは1974年に化学合成されたビタミンEの誘導体9)で,水溶性の抗酸化物質です。トロロックスはこれらの方法を用いた測定の際に,標準物質として利用されています。