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新規キラルアミン触媒を用いたα-分枝アルデヒドのエナンチオ選択的フッ素化反応
柴富らは,キラルビナフチル系一級アミン触媒を新たに開発し,これを用いたα-分枝アルデヒドのエナンチオ選択的フッ素化反応を報告しています。本報告ではこのキラルアミン触媒 (10 mol%) を用い,3,5-ジニトロ安息香酸 (10 mol%) 助触媒の存在下,N-フルオロベンゼンスルホンイミド (NFSI) によるα-分枝アルデヒドの不斉フッ素化反応を行っています。生成するα-フルオロアルデヒド (1) 自身は単離精製が難しいですが,これから種々のキラル三級フッ素化物へは容易に変換が可能です。本報告では,1の還元反応により2-フルオロアルコールを,Horner–Wadsworth–Emmons (HWE) 反応によりフッ素化アリルをそれぞれ得ています。さらに,1の立体特異的なC–F結合開裂を経由する反応により,キラル三級アルコール部分を有するα-ヒドロキシアセタール合成も報告されています。