RNA配列中の一部の塩基やリボースは、転写後にメチル化などの化学修飾を受けることが近年知られるようになりました。RNA修飾の種類は豊富で、真核生物では150種類以上同定されています。その多くはtRNAで見つかっていて、tRNAの安定性や翻訳効率に影響を及ぼすことが知られています1)。その他、rRNAやsnRNA、lncRNAにも修飾ヌクレオシドの存在が報告されています。これらの修飾状態の変化が及ぼす遺伝子発現制御や生物学的な現象への影響が注目されています2)。この研究分野は、最近 (2012年以降) は「エピトランスクリプトミクス (Epitranscriptomics)」と呼ばれるようになり、転写後段階における新しい遺伝子発現調節機構として、生命科学に大きな潮流を生み出しています3)。最近では、RNA修飾の欠損が原因の疾患、および癌患者特有の修飾RNA発現などが報告されています4,5)。
「塩基修飾ヌクレオシド三リン酸」の製品カテゴリーに属している製品は、弊社内にてヌクレアーゼ試験ならびに転写試験を行っており、機能を保証してご提供しています。弊社では、製品としてラインナップしていないヌクレオシド類縁体およびその三リン酸化体の受託合成、さらにスケールアップ製造を承っています。
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