近年、医薬としてオリゴヌクレオチドを応用する核酸医薬に注目が集まっています。一方、核酸医薬は投与しても人体内の酵素によって、患部に到達する前に分解されてしまい、安定性が低いことが問題とされてきました。これは構造の一部であるリン酸エステル結合がヌクレアーゼによって切断されやすいことが要因です。そのため、リン酸エステル結合をチオリン酸エステル結合(ホスホロチオアート)1)へと変換することで安定性を向上させた、核酸医薬の設計が多く報告されています。ホスホロチオアート核酸は、ヌクレアーゼに対する耐性を持ちつつも、簡便かつ安価に合成できるため、多くのアンチセンス型核酸医薬に利用されています2)。
Beaucage試薬(製品コード:B3125)、ビス(フェニルアセチル)ジスルフィド(製品コード:B3623)、キサンタンヒドリド(製品コード:X0001)および DDTT(製品コード:D5920)3)は、ホスホロアミダイト法におけるホスホロチオアートヌクレオチドの合成時の硫化剤として用いられています。特に、キサンタンヒドリドとDDTTは反応時に酸化性物質、二硫化炭素およびシアナミドが副生しないという優れた特徴をもっています。また、DNA/RNA自動合成機ではキサンタンヒドリドの溶液が用いられており、0.02Mのアセトニトリル/ピリジン(9:1)溶液4)や0.20Mのピリジン溶液5)などの使用例が報告されています。DDTTはキサンタンヒドリドのアミノ基をdmf基で保護したもので、溶液状態でもキサンタンヒドリドに比べて安定であるとされています。
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製品コード | D5920 |
CAS RN | 1192027-04-5 |
純度(試験方法) | >99.0%(HPLC) |
製品コード: D5920 |
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>99.0%(HPLC)
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