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TCI反応実例:アリルスルホニルピリジン誘導体を用いたクロスカップリング反応
2-(アリルスルホニル)-5-メチルピリジンを用いた、4-ブロモアニソールとのC-Cクロスカップリング反応をご紹介します。
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使用した化学品
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実施手順
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耐圧試験管に2-(アリルスルホニル)-5-メチルピリジン (592 mg, 3.0 mmol, 1.5 equiv.)、酢酸パラジウム(II) (22 mg, 0.1 mmol, 5 mol%)、tBu2PMe·HBF4 (50 mg, 0.2 mmol, 10 mol%)および炭酸セシウム (1.3 g, 4.0 mmol, 2.0 equiv.)を加えて窒素置換した。そこにDMF (10 mL)と4-ブロモアニソール (0.25 mL, 2.0 mmol, 1.0 equiv.)を室温で加えた。溶液を150 °Cで17時間撹拌したのち、室温まで冷却して水 (10 mL)を加えて反応を停止した。反応混合物を分液漏斗に移し、ジエチルエーテル (100 mL, 3回)で抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウム (20 g)で乾燥させた後、減圧濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー (酢酸エチル:ヘキサン= 5:95 - 18:82)で精製すると、2-(メトキシフェニル)-5-メチルピリジン (1)が黄色固体として得られた(196 mg,収率49%)。
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実施者コメント
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反応溶液はTLC (ヘキサン : 酢酸エチル = 5 : 1, Rf = 0.37)でモニタリングした。
DMFは使用前にMS4Aを用いて16時間脱水したのち、窒素バブリングを30分間行い脱気したものを用いた。
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分析データ
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2-(メトキシフェニル)-5-メチルピリジン (1)
1H NR (400 MHz, CDCl3); δ 8.47 (s, 1H), 7.92 (dd, 2H, J = 9.2, 1.8 Hz), 7.50-7.59 (m, 2H), 6.99 (dd, 2H, J = 9.2, 1.8 Hz), 3.86 (s, 3H), 2.35 (s, 3H).
13C NMR (101 MHz, CDCl3); δ 160.1, 154.3, 149.7, 137.4, 131.8, 130.9, 127.9, 119.4, 114.0, 55.3, 18.1.
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先行文献
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- Heterocyclic Allylsulfones as Latent Heteroaryl Nucleophiles in Palladium-Catalyzed Cross-Coupling Reactions