魔女の雑草ストライガを枯死させる植物ホルモンミミック，スフィノラクトン-7

ストライガは「魔女の雑草」とも呼ばれる寄生植物であり，特にアフリカでの穀物栽培において収穫量を大きく低減させています¹⁾。ストライガは，寄生宿主が発する植物ホルモンであるストリゴラクトンを感知して発芽します。スフィノラクトン-7 (SPL7)はストリゴラクトン様化合物で，養分の供給源となる宿主のない土壌で使用することによりストライガを発芽させて枯死させることが可能です²⁾。SPL7 のストライガの発芽に対する活性はGR24など³⁾の既存のストリゴラクトンアナログと比べて極めて高い一方で，ストライガのストリゴラクトン受容体に対して特異的です。他の植物に対するホルモンとしての作用は非常に弱いことから，SPL7 はストライガの画期的な防除法としての利用が期待されます。